五味康祐「喪神」奈良県桜井市ほか(写真で見る文学周遊)

 父の敵、瀬名波幻雲斎信伴が住む多武峰(とうのみね)の山中を目指した松前哲郎太重春。決戦を挑むも「夢想剣」の前に倒れ、幻雲斎の門下生となる。その娘、ゆきと3人で暮らすうちに哲郎太は夢想の妙義を体得していく。(9月2日付夕刊掲載「文学周遊」の取材で撮影した写真で構成しています) (2日 14:00)

剣豪の幻雲斎が俗世を離れて暮らした多武峰の山々。棚田や雲が夏の残照に染まる(奈良県明日香村より望む)

  • 茂古森(もうこのもり)の前にある苔むした樹木。哲郎太は飛鳥路から多武峰への裏山道を登っていった(奈良県明日香村)
  • 峠道から見える明日香村の棚田
  • 多武峰にある談山(たんざん)神社。セミの鳴き声が周囲を包む(奈良県桜井市)
  • 棚田を飛び交うトンボ。羽が陽光で透ける(奈良県明日香村)
  • 大阪と奈良の府県境に連なる山々。哲郎太は修行中、はるか西の雄峰に自身を投影した(奈良県桜井市より望む)=三村幸作撮影

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