崎山多美「見えないマチからションカネーが」沖縄県沖縄市(写真で見る文学周遊)

 舞台は米軍嘉手納基地のある沖縄市のコザ十字路付近にあった黒人街。その場所は「銀天街」という商店街となったが、シャッターを閉じたままの店が多い。かつてのにぎわいは失われたが、そこには新たな生活が根付いていた。(28日付夕刊掲載「文学周遊」の取材で撮影した写真で構成しています) (28日 14:00)

コザ十字路の近くに黒人の米兵が集まる繁華街があった。閑散とした商店街の電飾の下、歩く親子の姿があった

  • 「あんた」と「ウチ」はママが営む「ションカネー」でホステスとして働いていた。ネオンサインで彩られた街にある米兵相手のバー。ママが出奔した与那国島に伝わる島唄から名前を取った
  • 極東最大の米空軍基地・嘉手納基地。奥にコザの街が見える。滑走路では戦闘機が離着陸を繰り返していた
  • 壁の塗装がはがれ、かろうじて文字が読める。かつてレストランがあった場所だと住民から聞いた
  • 本土復帰後、ヤマトへ出て行った「あんた」と街に残った「ウチ」。三十数年ぶりに再会した2人の魂は、死んだママを見送る支度をする。2人はママより先に若くして死んでいた=笹津敏暉撮影

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