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金融教育の空白と「仕組み債」 明治に学ぶリテラシー
上級論説委員 藤田 和明
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「貯蓄から投資」といわれ日本で金融教育の必要性が叫ばれている。ただ遡れば、明治のころは広く小学校で金融教育がなされていた。
1905(明治38)年に発行された高等小学校第2学年用の「算術書」の国定教科書を開くとこんな問題が出ている。「第一銀行株(1株50円)の時価65円80銭のとき30株を買ふには代金幾何を要するか」。ほかにも、日本郵船株の配当金の歩合が年1割2分として配当額をもとめよ、といった...