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イタリア経済改革の正念場 パオラ・スバッキ氏
ロンドン大学教授
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厳しい世界情勢にもかかわらず、イタリア経済は比較的順調だ。国内総生産(GDP)成長率は2022年10〜12月期に減速したが、23年1〜3月期には年率換算で1.9%まで回復した。しかし、たとえ成長がやや加速したとしても、22年の3.7%という過去40年で有数の実績の再現は期待できそうにない。
昨年の高い成長率はおおむね堅調な内需、特に個人消費と、住宅用不動産への投資の結果だ。イタリアの老朽化した住...