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春秋(11月9日)
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「ちょいと、四谷までやってくれ」「へい、エッサホイサ」。時代劇でおなじみの辻駕籠(かご)が庶民の足として定着するのは江戸時代半ばである。幕府は当初、「庶民にはぜいたく」と厳しい規制を敷いた。利用できるのは老人や病人のみ。営業を認めた台数も少なかった。
▼結果、無許可の「ヤミ駕籠」が横行する。取り締まりを強化してもいたちごっこである。何しろ需要は旺盛だし、生計のため担がざるを得ない者もいる。要は社...
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