野村総研、社長に柳沢花芽氏 8年ぶり交代で初の女性
野村総合研究所は16日、柳沢花芽常務執行役員(56)が2024年4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。此本臣吾会長兼社長(63)は会長職に専念する。社長交代は8年ぶりで、女性社長は同社として初めて。
柳沢氏はシステム開発からコンサルティングまで幅広い経験を持つ。近年は人事や経営企画を担当。人事制度改革を主導したほか、23年度から25年度までの中期経営計画や2030年度までの長期経営ビジョン「NRI Group Vision 2030」の策定にも携わった。
今後は計画の実現に向け、自ら経営のかじ取りを担う。16日に記者会見した柳沢氏は人的資本経営の重要性に触れ「会社が挑戦の場を用意し、それを社員が活用して価値を提供する。こうした関係を強化して相互の成長につなげる」と抱負を述べた。
此本氏は柳沢氏を後任に選んだ理由について「コミュニケーション能力に優れる。チームの力を十分に引き出すようなリーダーがトップに立つことで持続的に成長できる」と語った。此本氏は24年6月下旬の定時株主総会を経て代表権を返上する。