良知とは何か〜王陽明の教え 若松英輔良知とは何か〜王陽明の教え 若松英輔若松英輔「言葉のちから」2:00ある本を読んでいたら「忘る」と書いて「おこたる」と読ませているのに出会い、しばし動けなくなった。その本は、最初から読むというよりも、いつも傍らにあって、折にふれページを開いたところから読むようにしている。改めて考えさせられることに遭遇するのは、いつものことだが、あの日は少し衝撃の度合いが違った。今の自分の深い場所にある何かを鋭い光で照らされたように感じたのである。 「忘れる」という行為は、意識的…