三菱自動車が中国事業からの撤退を決めた。世界最大市場の電気自動車(EV)シフトの激流は対応が遅れた中堅メーカーを容赦なくのみ込んだ。加藤隆雄社長兼最高経営責任者(CEO)が意を固めてから、10月の発表までの約400日の舞台裏を追った。
10月24日、三菱自が合弁を組む広州汽車集団が出した公告。「三菱自及び三菱商事が保有する広汽三菱の株式の30%及び20%をそれぞれ1元(約20円)の対価で譲り受け...
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月報から消えた三菱自動車 中国、外資にEV化の試練
三菱自動車と合弁を営む中国国有自動車大手、広州汽車集団が5月に発表した生産・販売月報。4月まで「本田(ホンダ)」や「丰田(トヨタ)」などと並んでいた「三菱」の文字が消えた。三菱ブランド車の販売低迷で「其他(その他)」に計上することとなったからだ。地元・中国勢が電気自動車(EV)で力をつけ、外資がシェアを落とすなかで三菱自は踏みとどまることができるのか。 広汽三菱が広汽集団の月報でその他に盛り込ま
三菱自動車 、中国生産撤退を発表 24年3月期に特損計上
三菱自動車は24日、中国の生産から撤退すると発表した。中国の広州汽車集団などとの合弁会社「広汽三菱汽車」が運営する湖南省の長沙工場での生産をやめる。現地で急速に電気自動車(EV)シフトが進むなか、EV対応が遅れた三菱自は販売が低迷していた。 2024年3月期の連結決算に特別損失として243億円を計上する。一定額を織り込んでいるため、業績予想は変更し
三菱自動車、中国で人員整理 生産再開めど立たず
三菱自動車は中国事業を担う合弁会社の広汽三菱汽車で人員整理に踏み切ることを明らかにした。13日までに広汽三菱が社員向けに通知した。販売不振を踏まえて3月から中国での新車の生産を止め、事業構造の改革を検討していた。生産再開が当面難しいことからまず今回の措置で業績面での影響を抑える。 広汽三菱の従業員数は2022年時点で約2700人。人員整理の規模や