PwCコンサルティングは国内の水素市場についての調査をまとめた。生産から輸送、貯蔵までの市場規模は2050年に5兆1200億円と、30年比で約10倍になると見込む。太陽光や洋上風力発電所の建設が進む米中から、水を再生可能エネルギーの電気で分解してつくる「グリーン水素」の輸入が進む。グリーン水素が50年に全体の65%を占めて主流になると想定する。
生産から貯蔵までの市場規模を推計し、発電や製鉄など...
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イベルドローラ、豪州でグリーン水素 1500億円投資
スペインの電力大手イベルドローラは、オーストラリアに再生可能エネルギー由来の水素とメタノールの製造施設を設けると発表した。現地企業と約11億ユーロ(約1500億円)を投じる。メタノールの生産能力は年30万トンと、再生エネ由来として世界最大規模という。 南部タスマニア島の「ベルベイパワーフューエルズ」と呼ぶプロジェクトに参画し、再生エネ由来の燃料を開発するABELエナジーと組んで製造設備を導入する
グリーン水素価格、半減にめど 独ハイドロジーニアス
ドイツ政府の水素事業にも加わっている独ハイドロジーニアスのダニエル・タイヒマン最高経営責任者(CEO)はNIKKEI GXのインタビューで、再生可能エネルギーからつくる「グリーン水素」について、コストを1キログラムあたり3ドル(約390円)に下げるめどがついていると明らかにした。ドイツでの一般的なコストの半額程度だ。欧州での水素需要は鉄鋼やガラスなど素材産業が先行し、乗用車向けが本格化するのは5
仏エア・リキード、アンモニア受け入れ設備 水素に転換
フランスの産業ガス製造大手エア・リキードは、ベルギーのアントワープ港にアンモニアを水素に分解する施設を建設すると発表した。水素は貯蔵や輸送が難しいが、アンモニアなどの水素化合物に変換して長距離輸送がしやすくなる。そのアンモニアを受け入れ、分解して必要とする産業に水素を供給する。2024年の稼働開始を予定する。 電化が難しい産業では、再生可能エネルギーで水を電気分解して作る「グリーン水素」が脱炭素