南米アルゼンチンは次期大統領に自称「無政府資本主義者」のハビエル・ミレイ下院議員が就くことが決まり、いわゆる未知の水域に入った。南米諸国はこの20余年で最悪の危機に直面している。インフレが年率100%を超え、近年は政権主体が左派と右派で何回も入れ替わるなど政治が不安定だったアルゼンチンの国民は19日、テレビ出演で知名度を上げた風変わりな経済学者を大統領に選んだ。
今回の大統領選では南米でよく目に...
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[FT]南米2カ国の共通通貨計画、域内拡大目指す
ブラジルとアルゼンチンは今週、共通通貨に向けた準備作業の開始を発表する。最終的に世界2位の通貨圏が誕生する可能性がある。 南米1位と2位の経済規模を持つ両国は、今週アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開催される首脳会議で通貨統合計画を協議し、他の中南米諸国にも参加を呼びかける。 ブラジルは新たな通貨で「スル(南)」という名称を提案している。政府関係者は、新通貨が域内貿易の促進と米ドルへの依存低下
分断するブラジル 軍部と最高裁が独走
ボルソナロ前大統領とアンデルソン・トレス前法務大臣はともに、ブラジルの元総合格闘技選手ジョゼ・アルド氏が所有する米フロリダ州の邸宅に滞在している。ボルソナロ氏は近く帰国する意向を示している。帰国すれば、70万人近い死者を出したコロナ禍対応における失策、偽情報の拡散や汚職など、大統領在職時の様々な問題で捜査を受けることになる見通しだ。 ボルソナロ氏の国家主義的な思想や社会的価値観を共有しながらも民
分断するブラジル、ルラ氏は民主主義を立て直せるか
今月2日、ブラジルで左派の古参政治家、ルラ氏の大統領就任式が行われた翌日、アンデルソン・トレス氏が首都ブラジリア連邦区の新任公安局長に就任した。 連邦警察官出身で、前ボルソナロ政権下で法相を務めたトレス氏は、就任早々ブラジリアの警察司令官数人を解雇して、米フロリダに休暇に出かけた。 休暇は途中で打ち切られた。8日に1980年代の軍政以来最大の襲撃事件が発生、ブラジリアにある重要な連邦建築物が襲撃