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「未来の金利」まだ解けぬ難問 マーティン・ウルフ
インフレの再来は、中央銀行の当局者を含む多くの人々を驚かせた。それに伴い、名目金利が上昇した。こうした予想外の動きは、銀行業界に「ミニショック」などをもたらした。 問題は「次に何が起きるか」だ。インフレは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の極端に低い水準に落ち着くのか、それとも1970年代や80年代初めのように継続的な問題になるのだろうか。そして、金利はどうなるのか。 英金融大手
欧州の国債価格が急落、イタリアの財政不安が引き金
欧州各国の国債価格が28日、急落(利回りは急上昇)した。イタリアの財政赤字が予想以上に膨らむ見通しに加え、各国の中央銀行が長期にわたって政策金利を高く維持するとの懸念が広がり、投資家の不安が高まった。 イタリアのメローニ政権は国内総生産(GDP)に対する財政赤字の目標を引き上げ、2023年と24年の成長率予測を引き下げた。これを受け、イタリアの10年物国債の利回りは一時0.17%高い4.96%を
米国、財政赤字と公的債務の拡大は大問題
「米国だけは違う(American exceptionalism)」という言葉を最近、ますます耳にするようになった。背景には米国経済の強さと、米国の様々な市場が他の先進国に比べ堅調に推移していることに加えて、中国経済の不調がある。だが、この米国経済の強さを評価する向きには、今の米国の成長力がいかに財政赤字と公的債務に依存しているかという視点が抜けている。 米財政赤字は歴史的にも、他の先進国と比べ