立ち見席だけの医学研究の結果発表が大観衆を集めるようなことはめったにない。だが2週間ほど前、米フィラデルフィアでそんな光景が見られた。米国心臓協会の会合で、医療専門家とメディアが大宴会場を埋め尽くしたときのことだ。
聴衆が聞いたのは、爆発的人気を呼んでいる新たな肥満症薬の一つである「ウゴービ」が患者を劇的にやせさせ、糖尿病のリスクを下げられるだけでなく、心臓発作や脳卒中で死亡する確率を20%引き...
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ノボの肥満症治療薬、死亡リスクを18%軽減 臨床試験で
デンマークの製薬大手、ノボノルディスクの肥満症治療薬「ウゴービ」が臨床試験で死亡のリスクを18%軽減した。この試験により、同社は多くの医療制度や健康保険などの運営者が治療費の支払いをするように説得したいと考えている。 ノボの開発担当エグゼクティブ・バイス・プレジデント、マーティン・ホルスト・ランゲ氏は、新たなデータは同薬が心血管系リスクに立ち向かうのにどれほど「強い力」を持っているかを示したと語
デンマーク経済、製薬ノボ好調に「1社依存」の危うさも
著名人が推奨する医薬品の売り上げが急増するなか、デンマーク経済が同じ北欧のフィンランドと同様の運命をたどる可能性が懸念されている。通信機器大手ノキアに過剰依存したフィンランドは、同社の命運が変わると「失われた10年」に陥った。 著名人が(適用外の)ダイエット目的で使用している糖尿病治療薬「オゼンピック」(商品名)と肥満症薬「ウゴービ」(同)は、開発したデンマークの製薬大手ノボノルディスクの時価総
ヒット求める製薬企業、希少疾患薬が成長市場に(Lex)
失敗すれば、オーファン(孤児)のようにほとんど注目されないかもしれない。だが、患者数が少ない希少疾患の治療薬(オーファンドラッグ)は大成功を収めている。かつて希少疾患は無視されてきたが、今や製薬業界は極めて重視している。 公的支援によって希少疾患の経済性が一変した。米食品医薬品局(FDA)が昨年承認した新薬の半数近くが、国内の患者が20万人もいない病気の治療薬だった。 英調査会社エバリュエートで