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中国は人口減少を克服できるか マーティン・ウルフ
中国の人口動態は同国経済の将来にどれほどの影響力を持つのだろうか。大きな影響は避けられず、実際に中国の経済の先行きを左右する最も重要な要因の一つといえるだろう。1人あたりの労働生産性が上昇する可能性はなお十分にあるが、中国は比較的貧しい国であるため、人口と労働力が減少すれば経済成長は鈍化する。これは中国の未来にとって何を意味するのか。 まず基本的な統計数値をみてみよう。国連のデータによると、中国
米欧首脳のインド接近は合理的 マーティン・ウルフ
敵の敵は味方だ。この考えに基づけば、欧米諸国がインドとの関係強化を目指すのは理にかなっている。かつて米国から入国を拒否されたインドのモディ首相をバイデン米大統領がワシントンで歓迎したのも、マクロン仏大統領がモディ氏をパリで温かく迎えたのも、将来中国への強力な対抗勢力になると予想される国との関係を深めるためだ。これは欧米の主要国にとって良い方策だろうか。答えは「イエス」だ。インドは実際、大国になる
アジア中心の世界は必然 マーティン・ウルフ
高名な国際政治学者パラグ・カンナ氏は「未来はアジアにある」と主張する。これはかねて言われてきたことだが、もう少ししっかり考える必要がある。 欧州人が生み出した「アジア」という概念 アジアは欧州と同様に大陸ではない。「アジア」という概念自体もアジア人ではなく欧州人が生み出した。アジアはあまりに広く、極めて多様なため、彼らは自らを一つの大陸の一部だとは捉えていなかった。 これは今も変わらない。欧州や