英個人貯蓄改革案、「バイ・ブリティッシュ」見込めず
英国民よ! 英国市場は諸君を必要としている。 英ハント財務相は秋季財政報告の中で、ISA(個人貯蓄口座)と呼ばれる税優遇制度の改革案を示し、国内株式市場にもっと資金を呼び込もうとしている。 第1次世界大戦中に「英国は諸君を必要としている」と兵役志願を呼びかけたキッチナー陸軍相のようだ。「BRISA」と呼ぶ英国株投資中心で運用する新たなISAを導入すれば、英国市場への関心が回復するとともに、投資家
ノースボルト、「脱中国」のナトリウムイオン電池開発
スウェーデンの新興電池メーカー、ノースボルトは蓄電用の新たな電池技術で大きな前進を果たした。グリーンエネルギーへの移行で中国への依存を最小限に抑えられるとしている。 独フォルクスワーゲン(VW)、米資産運用大手ブラックロック、米金融大手ゴールドマン・サックスの出資を受けるノースボルトは、リチウム、コバルト、ニッケルを一切使わないナトリウムイオン電池を開発した。メーカー各社の間ではこうした重要鉱物
英国、数学の遅れをどう挽回するか
英国人は、ほかの国の人々に比べて数字に弱い傾向があるそうです。学校で数学を習得せずに卒業する人が多く、生産年齢人口の半分以上が基礎的な計算能力が低いと言われてい
ドイツ、新規の予算支出を凍結 違憲判決受け
ドイツは新たな予算支出を全面的に凍結した。先週の連邦憲法裁判所による衝撃的な判決が引き起こした財政危機の深刻さを物語る。 当局者らによると、ドイツがウクライナに約束した2024年の軍事支援80億ユーロ(約1兆3000億円)にも影響が生じる。 予算転用を認めず 憲法裁は、新型コロナウイルス対策のために確保されていた600億ユーロをドイツ経済の構造転換や気候変動対策などに転用することは、認められない
PEファンド、IPO株の非公開化・買い戻し続々
プライベート・エクイティ(PE=未公開株)ファンドの間で、少し前に新規株式公開(IPO)したばかりの会社を買い戻す動きが相次いでいる。株価が低迷する中で投資の回収を図る苦肉の策だ。 ここ数カ月、スウェーデンのEQT、英シンベン、米シルバーレイクといったPEファンドが自ら所有、またはかなりの割合の株式を持つ上場企業を上場廃止にしたり、買い戻しを検討したりするようになっている。 こうした動きは、PE
EU、ロシアのタンカー検査検討 デンマーク主体で
西側主要国がロシア産原油へ課している価格制限の制裁措置をロシアが回避しているのを受け、欧州連合(E U)は新たな方策を検討している。この中にはデンマークが同国の領海を航行するロシア産原油を運ぶタンカーを検査し、必要に応じて通行を阻止する任務を与える案も含まれる。 新たな方策についての事情に詳しい3人の関係者によると、デンマークは同国の海峡を通過するタンカーのうち、西側金融機関の保険に入っていない
移民「ルワンダ移送」違法判決、英首相は新法で対抗
スナク英首相は移民希望者をルワンダへ移送する政策が最高裁判所に違法と判断されたことを受け、緊急立法で対処する方針を示した。 最高裁は15日、全員一致で政府の政策は違法だと判断した。最大野党・労働党のスターマー党首は、判決でスナク氏のルワンダ移送政策は「粉砕」されたと述べた。 スナク氏は首相官邸での記者会見で、来年春から移民希望者を飛行機でルワンダへ移送する方針に変わりはないと述べた。新法を導入し
ヘッジファンド、風力発電株の空売りで高収益
ヘッジファンド各社が風力発電関連株を折よく空売りし、利益を上げている。風力発電会社への逆風は今後さらに強まるとの見方もある。 ドイツのシーメンス・エナジーやデンマークのオーステッドなど風力発電大手の株価が今年に入って急落したのに伴い、英ヘッジファンド大手マーシャル・ウェイスやクオンツ運用を手がける投資会社キューブ・リサーチ・アンド・テクノロジーズは数百万ポンド(数億円)の利益を得た。 欧米各国政
英商業不動産の価格下落、底入れの兆し(Lex)
英国の商業用不動産業界の痛みは薄れつつある。これが保守的な経営で知られる英不動産投資信託(REIT)、ブリティッシュ・ランドからのメッセージだ。サイモン・カーター最高経営責任者(CEO)はもう一歩踏み込み、不況サイクルが転換点に達したことを示唆している。 その証拠に、ブリティッシュ・ランドは米メタに貸し出していたロンドンのリージェンツ・パーク近くにあるオフィスに新たな入居者を探すことに決めた。メ
英スナク首相、「人材不足」を露呈した内閣改造
言うことを聞かない与党・保守党内の強硬派はそもそも自分を首相にしたくなかった人たちで、彼らに譲歩するのは無意味だ――。英国のスナク首相は、13日の内閣改造で重要かつ揺るぎない結論に達したようだ。最近の政治的戦略はカゲロウの命のように短く、はかないものだったスナク氏だが、目下取り組むべきことは党内右派への対抗と定めたようだ。 ブレーバーマン内相を更迭し、キャメロン元首相を外相として政界に呼び戻した