プリファード岡野原氏「将棋AIと同じこと、産業界でも」
AI(人工知能)分野で先進的な取り組みを続けるPreferred Networks(プリファードネットワークス、PFN、東京・千代田)は、どのような体制やテーマで研究開発を進めているのか。同社代表取締役最高研究責任者の岡野原大輔氏は、ロボット制御や材料探索のAIに革新をもたらす可能性を秘めた「対称性」に注目していると話す。 引き出しにしまった研究を事業化 ――研究開発は失敗がつきものです。その失
プリファード、エッジにAI半導体 チップレット提供も
AI(人工知能)技術を手がけるスタートアップPreferred Networks(プリファードネットワークス、PFN、東京・千代田)は、深層学習を高速化するための独自プロセッサー(アクセラレーターIC)「MN-Core」を神戸大学と共同開発し、現在はさらに電力効率を高めた第2世代の「MN-Core 2」の開発を終えた。独自半導体に関する研究開発戦略について、同社代表取締役最高研究責任者の岡野原大
プリファード、AI基盤で巻き返し 岡野原氏が戦略語る
AI(人工知能)技術を手がけるスタートアップPreferred Networks(プリファードネットワークス、PFN、東京・千代田)は、大規模言語モデル(LLM)や、複数種類のデータを一度に処理できるマルチモーダルな基盤モデルの開発に注力している。LLMや基盤モデルに関する研究開発戦略について、同社代表取締役最高研究責任者の岡野原大輔氏に話を聞いた。 10年後は別の技術が台頭 ――10年後、AI
富士通、量子シミュレーター事業化へ 「顧客と改善」
富士通執行役員で最高技術責任者(CTO)を務めるVivek Mahajan(ヴィヴェック・マハジャン)氏は、AI(人工知能)などの先端技術を業績に結びつけることを重視する。同氏に、社会の変化を想定した長期的な研究開発の考え方などを聞いた。 研究開発と並行して事業化目指す ――先端技術の事業化はどう判断していますか。 AIやプロセッサー半導体といった技術の変化は非常に早いので、ときにはすぐに事業化
富士通、海外トップ大学にラボ AI・量子で世界と勝負
富士通は、世界トップクラスの大学との協業を通じて、生成AI(人工知能)や量子コンピューターの技術開発を加速させる。同社執行役員で最高技術責任者(CTO)を務めるVivek Mahajan(ヴィヴェック・マハジャン)氏に、研究開発戦略を聞いた。 ナンバー1か2を狙う ――注目している技術を教えてください。 「AI」「コンバージングテクノロジー」「データ&セキュリティー」「コンピューティング」「ネッ
川重、CO2と水素の研究推進 新興投資はソニーGに学ぶ
川崎重工業は2023年6月には大型液化水素運搬船用貨物タンクの技術開発の完了を発表するなど、水素関連の研究開発に力を注ぐ。世界に先駆けて新技術を開発するためには何が必要か、同社副社長執行役員兼技術開発本部長の中谷浩氏に聞いた。 ――現在、注目している技術は何ですか? 二酸化炭素(CO₂)の有効活用だ。例えば、ユーグレナさんはCO₂を藻に吸収させて、そこからエネルギーを取り出す技術を持っている。C
川重、技術者のマルチスキル化推進 ジョブ型に転換へ
川崎重工業は、社会変化に対応するための最先端技術への対応や技術者の確保を急ぐ。その考え方について、技術開発を担当する副社長執行役員兼技術開発本部長の中谷浩氏に聞いた。 ――CTO(最高技術責任者)としてのミッションをどのように考えていますか。 社会の変化のスピードが激しい今日、どう変化していくかを見据え、それに合わせた価値を社会に提案することが重要だ。将来予想には正解はないが、こうなるんじゃない
横浜ゴム、AI技術者を社内で教育 プログラム充実図る
市場の変化に対応できる人材を確保するため、横浜ゴムは研究者の待遇・処遇を改善し、優秀な人材は早期に管理職に抜てきする制度も設けた。多様な視点で開発に取り組む上で「本社統合が奏功している」と、同社取締役常務執行役員技術・生産統括兼IT企画本部担当の清宮眞二氏は言う。 ――技術の進歩と市場の変化が急なため、設計者や技術者の確保が重要になっています。 売り手市場の中で人材の確保が深刻な状況にあるのは他
横浜ゴム、バイオマス由来原料でタイヤ 開発にAI活用
中期経営計画「Yokohama Transformation 2023」(YX2023)で、既存事業の「深化」と市場変化の「探索」を推進すると宣言した横浜ゴム。CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)やMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)の浸透に合わせて、高付加価値の商品が占める比率の最大化を目指す。こうしたビジョンを実現する鍵について、同社取締役常務執行役員技術・生産統
コニカミノルタ、AIでセンシング強化 鍵は不可視光に
コニカミノルタは、AI(人工知能)時代を見据えてセンシング技術を強化するAIに注力する。その意図するところや、新技術を担う人的リソースの確保について、常務執行役技術担当の江口俊哉氏に聞いた。 ――AIでは画像IoT(モノのインターネット)プラットフォーム「FORXAI(フォーサイ)」など社外との協業を重視しています。スタートアップ投資についてはどう考えていますか。 私が技術担当になる前から、コー