電通大、Si基板にInAsナノワイヤ作製 量子デバイスに
電気通信大学大学院の研究グループは、シリコン(Si)基板上にIII-V族半導体であるヒ化インジウム(InAs)の量子ナノワイヤを作製することに成功した。従来よりも10倍以上の高密度、かつ細線直径の標準偏差が10%以下の高均一化を実現した。量子ナノワイヤ内に量子ドット構造を内蔵したデバイスなどへの展開が期待される。 本研究では、分子線エピタキシー(MBE)法により、Si基板表面の酸化膜にガリウム(
プリファード、エッジにAI半導体 チップレット提供も
AI(人工知能)技術を手がけるスタートアップPreferred Networks(プリファードネットワークス、PFN、東京・千代田)は、深層学習を高速化するための独自プロセッサー(アクセラレーターIC)「MN-Core」を神戸大学と共同開発し、現在はさらに電力効率を高めた第2世代の「MN-Core 2」の開発を終えた。独自半導体に関する研究開発戦略について、同社代表取締役最高研究責任者の岡野原大
「電子・正孔共存」「EUV露光向け新材料」 半導体動向
半導体に関する注目動向をダイジェスト形式でお届けします。 日本タングステンなどが波長230nmの遠紫外LED光源、医療・衛生用途に 日本タングステンと理化学研究所は、波長230nmの遠紫外LED光源と、それを集積化した高出力光源モジュールの開発に成功した。人体に対して無害とされる波長であり、医療や環境衛生といった分野への展開を見込む。 両者は、人体への影響を抑えつつウイルスを不活化できる遠紫外LE
「生成AIで音声変換」「VRアプリに機械学習」 AI動向
AI(人工知能)に関する注目動向をダイジェスト形式でお届けします。 DeNAが生成AIでリアルタイム音声変換、エンタメや医療に向けて協業先募集 ディー・エヌ・エー(DeNA)は、スマートフォンでリアルタイムに音声を変換できる生成AI技術を開発した。高価なGPUを搭載したパソコンがなくても、高品質かつ100m秒未満の低遅延で動作する。スマホ上で動作するため、様々なアプリやサービスへ組み込みやすい。現
ローム、SiC基板の内製強化 8インチで24年に素子量産
ロームは、次世代パワー半導体の1つであるシリコンカーバイド(SiC)のウエハーを国内で生産する。同社はSiCウエハーを手掛けるドイツSiCrystal(サイクリスタル)を傘下に収めるが、国内でも生産することで、旺盛なSiC需要に応える。口径200mm(8インチ)の大型ウエハーによるSiCパワー素子を2024年秋から量産し、生産体制を強化する。 ロームは2023年11月2日に開催した決算説明会で、
「生成AIでコーディング」「LLMを安全に」 IBM動向
「企業ウオッチ」では注目企業の最新動向を海外メディア報道も交えてダイジェスト形式でお届けします。今回は米IBMです。 750億円規模のAIスタートアップ投資ファンドを設立 IBMは2023年11月7日、5億米ドル(約758億円)のベンチャーファンド「IBM Enterprise AI Venture Fund」を設立すると発表した。創業間もない、あるいは急成長中のAI(人工知能)スタートアップに投
NICT、高指向性の深紫外LED レンズなしで配向角制御
情報通信研究機構(NICT)の研究グループは、ナノ光構造技術により光の配光角を制御し、高い指向性を有する深紫外発光ダイオード(LED)の開発に「世界で初めて」(研究グループ)成功した。高純度の合成石英レンズなどの光学部品を用いることなく、ビーム形状にコリメート(平行化)できることを実証した。殺菌や通信の分野で、深紫外LEDの安全性や効率性、生産性を飛躍的に高める技術として活用が期待できる。 本研
先端半導体の実現へ「チップレット」 日本企業に好機
半導体の微細化による性能向上に陰りが見える中で、それに代わる技術として注目されている技術が「チップレット」だ。正確にいえば、チップレットは機能を分割した小さなチップそのものを指す。製造プロセスの世代や機能が異なるチップレットをブロックのように組み合わせて、あたかも1つのチップのように扱えるようにする技術が今後の先端半導体で重要になってくる。 近年、製造プロセスの微細化は、技術的な障壁が高くなって
TI、次世代パワー半導体はGaNに注力 SiCの周辺部品も
米Texas Instruments(テキサス・インスツルメンツ、TI)は、次世代パワー半導体に対する方針を明らかにした。車載充電器やサーバーの電源などに向くガリウムナイトライド(GaN)に注力する。シリコンカーバイド(SiC)に関しては、パワー素子そのものではなく、絶縁型ゲートドライバーICといった周辺部品に力を注ぎ、SiCのエコシステム拡大に貢献する。 TIの高電圧製品事業部バイスプレジデン
オンセミ、ルネサスと協業 自動運転「レベル3」支援
米onsemi(オンセミ)は、同社のイメージセンサー「Hyperlux」がルネサスエレクトロニクスの車載SoC(System On Chip)「R-Car V4x」のプラットフォームに採用されたと2023年10月に発表した。両社の協業で、先進運転支援システム(ADAS)を搭載する車両や自動運転「レベル3」に対応する車両の画像認識システムを強化し、安全性を高められるとする。 Hyperluxとルネ