横浜ゴム、金属とゴムの接着力低下解明 タイヤに応用
横浜ゴムは、タイヤ内に組み込まれた補強材の金属とゴムとの間に生じる接着老化反応のメカニズムを解明した。X線による非破壊の画像化技術と機械学習による分析などを組み合わせた。将来的にタイヤの耐久性を高める研究開発に応用できる可能性がある。名古屋大学、理化学研究所、北陸先端科学技術大学院大学、高輝度光科学研究センターとの共同研究成果となる。 自動車向けのタイヤには、スチールコードと呼ばれる金属が補強材
オンセミ、ルネサスと協業 自動運転「レベル3」支援
米onsemi(オンセミ)は、同社のイメージセンサー「Hyperlux」がルネサスエレクトロニクスの車載SoC(System On Chip)「R-Car V4x」のプラットフォームに採用されたと2023年10月に発表した。両社の協業で、先進運転支援システム(ADAS)を搭載する車両や自動運転「レベル3」に対応する車両の画像認識システムを強化し、安全性を高められるとする。 Hyperluxとルネ
「自動運転や6Gに応用」「MRI高解像度化」 量子動向
量子に関する注目動向をダイジェスト形式でお届けします。 NTTと東京電機大が量子アニーリングで電波品質推定、自動運転や6Gに応用へ NTTと東京電機大学は、高速・高精度な電波伝搬シミュレーションのアルゴリズムを開発し、その有効性を実際の量子アニーリングマシン上で実証した。世界初の試みだという。この技術により、ユーザーに最適な無線通信品質をリアルタイムで提供できるようになる。柔軟な電波環境制御や、自
東レ、炭素繊維で世界最高級の強度8GPa 航空機や車に
東レは、炭素繊維として「世界最高」(同社)の強度を有する「トレカT1200」を開発した。引っ張り強度は8.0GPaを示す。ゴルフクラブのシャフトや釣りざおなどのスポーツ用途に加え、自動車や航空機のボディーなどへの展開を見据える。2026年までに量産化を目指す。これまで同社の炭素繊維のラインアップで最高強度だった「トレカT1100」の引っ張り強度は7.0GPaだった。 新たな炭素繊維は、炭素の結晶
欧州電池規制で話題のCatena-X 日本は連係基盤策定へ
「Catena-X(カテナエックス)」とは、欧州の自動車業界向けデータを共有するための取り組みだ。自動車メーカーや自動車部品メーカーがサプライチェーン全体にわたってデータを共有するための標準規格を策定したり、データ共有のための基盤を提供したりしている。本拠地をドイツに置き、自動車メーカーや自動車部品メーカー、IT企業などが参加している。2021年3月に発足した。 日本で今、Catena-Xが話題
豊田織機、フォークリフト電池を再利用 蓄電70世帯分
フォークリフト大手の豊田自動織機トヨタL&Fカンパニーは、電動フォークリフト用リチウムイオン電池「ENELORE(エネロア)」を再利用した定置用蓄電システム「MEGALORE(メガロア)」を開発した。2024年1月より、愛知県豊田市と共同でメガロアの実証実験を開始する。電力使用の平準化による経済効果や、電力市場における調整力としての活用、災害時における非常用電力としての有効性を確認する。
東北大、5G/6G電波を透過する遮熱窓 消費電力抑制
東北大学大学院工学研究科教授の金森義明氏らの研究グループは、可視波長と5G(第5世代移動通信システム)/6G(第6世代移動通信システム)通信帯の電波を透過しつつ、室内や車内の温度を上げる要因となる近赤外光は反射する遮熱窓を開発した。2023年10月16日に発表した。可視光、5G/6G通信帯の電波、近赤外光という3つの異なる電磁波の反射・透過の制御により、通信環境を維持しつつエアコンなどの消費電力
東レ、高強度の再生PPS樹脂 バージン材同等の用途に
東レは2023年10月、ガラス繊維強化PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂のリサイクル技術を開発したと発表した。リサイクル材を50%以上使用した際もバージン材と同等の機械的強度を発現するという。 従来のリサイクル技術には、リサイクル品の機械的強度が低下する課題があった。成形加工の繰り返しにより、配合しているガラス繊維が短く折損するためである。 同社は独自のコンパウンド技術を活用してPPS樹脂
三菱ケミカル、傷を自ら修復する樹脂 車載用途などに
三菱ケミカルは、自己修復機能を持つ植物由来の熱可塑性樹脂を開発した。樹脂の表面に擦り傷やへこみ傷が付いても、加熱すれば元通りに修復する機能を有する。一部のポリカーボネート(PC)の置き換えを狙える材料として開発した。一般的なPCの場合、表面硬度が低く表面が傷付きやすいが、開発品は原料の選択と配合量の調整により、PCと同等レベルの高い弾性率を保ちながら自己修復機能を実現した。 実験では、芯の硬さが
マイクロLEDの用途拡大 日亜化学や京セラが技術革新
次世代ディスプレーとして期待されているマイクロLEDを他の用途で利用する動きが盛んになってきた。日亜化学工業はドイツInfineon Technologies(インフィニオンテクノロジーズ)と共同でヘッドランプを製品化し、市販車に搭載した。京セラは、マイクロLEDの材料であるガリウムナイトライド(GaN)を高品質に結晶成長させる新技術を開発。ヘッドランプや検査機、3Dプリンター、可視光通信など、