牛肉もカーボンニュートラル 消費者意識の変化どこまで
温暖化ガスの排出量を実質ゼロにした「カーボンニュートラル」製品が日本でも登場し始めた。伊藤ハム米久ホールディングス(HD)はオーストラリア産牛肉の取り扱いを本格化する。ただどこまで普及するかはなお見通しにくい。消費者意識や排出量の計算などに弱点を抱えているためで、手探りの状況が続く。 オーストラリア政府が認定 「海外ではカーボンニュートラルへの消費者の意識が高まり、企業の取り組みが加速している」
【TNFD】水や生態系のリスク・機会開示 TCFDの自然版
脱炭素に関する各国・地域や民間団体の動きは速く、新たな概念やルールが次々と登場しています。「GX Keyword」はサステナビリティーの担当部署に限らず、幅広い部門で働く方の参考になる基礎的な用語を簡潔に整理して紹介します。原則として金曜日に掲載します。 「自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)」の略
編集者の視点 「トヨタの広告、英で禁止」など3本
本日は「トヨタの広告、英で禁止」「カナダがCCS補助金」「シーメンスガメサ再建3年計画」の3本を取り上げます。NIKKEI GX編集長の小倉健太郎が世界各地の報道などから紹介します。 トヨタの広告、英で禁止 トヨタ自動車のピックアップトラック「ハイラックス」の広告が、英国で禁止になりました。米ブルームバーグ通信が22日に報じました。森や荒野を走り抜ける様子が「環境を破壊しかねない行動をドライバ
千代田化工、CCUS事業化検討 三菱ガス化学から受注
千代田化工建設は三菱ガス化学から二酸化炭素(CO2)の回収・再利用・貯留(CCUS)の事業化に向けた検討業務を受注したと発表した。三菱ガス化学が工場で使用した天然ガスなどから水素を取り出す際に出るCO2を分離・回収する。千代田化工建設は製油所向けの水素製造装置などの知見を活用し、設備
工場の脱炭素や資源循環、包括支援 リサイクルのアミタ
資源リサイクルのアミタホールディングス(HD)は工場向けのサステナブル経営を支援するコンサルティングを始める。脱炭素、資源循環、生物多様性の3分野を包括するサービスとして提供する。4000種類を超える産業廃棄物のリサイクルを通じて蓄積したノウハウを活用する。 具体的には大きく4つのサービスを展開する。①二酸化炭素(CO2)の排出量や主要製品の資源利用、調達方針の見える化と中長期のロードマップの作
国内の水素、50年に「グリーン」が65%に PwC調べ
PwCコンサルティングは国内の水素市場についての調査をまとめた。生産から輸送、貯蔵までの市場規模は2050年に5兆1200億円と、30年比で約10倍になると見込む。太陽光や洋上風力発電所の建設が進む米中から、水を再生可能エネルギーの電気で分解してつくる「グリーン水素」の輸入が進む。グリーン水素が50年に全体の65%を占めて主流になると想定する。 生産から貯蔵までの市場規模を推計し、発電や製鉄など
「荷物新幹線」で企業のスコープ3削減 JR東日本、採算が壁
JR東日本が生鮮品や電子部品などの小口荷物を新幹線の客室に積んで輸送する「荷物新幹線」の事業化に動いている。2024年度にもサービスを始める予定で、荷主企業がサプライチェーン(供給網)全体の二酸化炭素(CO2)排出量「スコープ3」を削減する動きに対応する。ただ荷役作業やダイヤ管理、採算性が本格展開への課題となる。 鉄道輸送で排出11分の1に JR東は車両を改造せず、客室の座席の足元などに荷物を積
CO2貯留、マレーシアで検討 石油資源開発と現地国営
石油資源開発や日揮ホールディングスなどは、マレーシアの国営石油会社ペトロナスと同国で二酸化炭素(CO2)を地下に貯留する事業を検討すると発表した。マレーシアや日本で出たCO2を枯渇した油ガス田に埋める。2020年代半ばに最終的な投資判断をし、28年末に貯留を始める。 24年に設備の基本設計作業を始める。CO2を圧入する設備などの仕様やコストなどを見極める。総事業費は非公表。貯留量は年200万トン
編集者の視点 「ネステ、SAFに余剰感」など3本
本日は「ネステ、SAFに余剰感」「エネルギー安保と輸出競争力」「EU、カーボンファーミングにカジ」の3本を取り上げます。NIKKEI GX編集長の小倉健太郎が世界各地の報道などから紹介します。 ネステ、SAFに余剰感 再生航空燃料(SAF)生産能力は2028年までに過剰になる可能性がある。SAF世界最大手、フィンランド・ネステの幹部がこのような見方を示したと、ロイター通信が20日に報じました。同
GX500ランキング、上位企業の分析まとめ読み
NIKKEI GXは脱炭素の取り組みで有力企業500社をランク付けした「GX(グリーントランスフォーメーション)500 2023年版」をまとめました。総合ランキングのほか、総合評価を構成する「情報開示」や「排出量の管理や削減実績」といった5つの分野ごとのランキングで上位に入った企業の取り組みなどを分析する記事を随時掲載しています。まとめ読み形式でお届けします。 (総合ランキング)GX500最新版、