ホンダなどの水素組合、ダカールラリー参加「実験の場」
ヤマハ発動機やホンダなどでつくる水素小型モビリティ・エンジン研究組合(HySE、東京・中央)は、2024年1月にサウジアラビアで開かれる「ダカールラリー」の参加に向けて記者会見した。中西啓太ダカール総責任者は「『走る実験室』のイメージで参加する。温度差や標高、砂漠や雨の中で想定外のことが起きることを期待している」と話した。厳しい環境下で走り、技術的な課題を見つける。 車両は「HySE-X1」で、
トヨタ、HV年500万台視野 EV巻き返しの原資に
トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)の世界販売が好調だ。2023年4〜9月期(上期)は169万台と前年同期に比べ33%(42万台)増えた。ガソリン車も含む全体の増加分をほぼHVだけで底上げし、宮崎洋一副社長は将来の「年間販売500万台」に言及した。電気自動車(EV)で巻き返す原資としても、HVはより重要になる。HV需要がピークアウトするとみられる30年前後までにEVを独り立ちさせられるか。 11
自工会会長にいすゞ片山氏、商用車から初選出
日本自動車工業会(自工会)は22日、次期会長にいすゞ自動車の片山正則会長が就く人事を発表した。トヨタ自動車など大手3社以外から会長が選出されるのは初めて。電動化など取り巻く環境が変化する中で、商用車を含めて業界をあげて一体で脱炭素に取り組む姿勢を明確にし、国際競争力の強化につなげる。 豊田章男会長(トヨタ会長)の後任となる。商用車から会長が選出されるのは1967年の自工会の発足以降、初めて。
BYD、フルライン実現間近 「海獅07」に託す市場総取り
中国・比亜迪(BYD)がすべての価格帯や車種を網羅する「フルラインアップ」の実現に近づいている。17日に披露した新型電気自動車(EV)「海獅07(Sea Lion=アシカ)」をこれまでの多目的スポーツ車(SUV)の隙間の価格帯に投入、網の目は細かくなる。さらに、その商品名からは、その網を広げ幅広い消費者をつかもうとする貪欲な同社の戦略が浮かび上がる。 「BYDは中国の新エネルギー車の急速で高品質
10月の欧州新車販売、15カ月連続増 EVがディーゼル超え
【フランクフルト=林英樹】欧州自動車工業会(ACEA)が21日に発表した10月の欧州主要18カ国の新車販売台数(乗用車)は、前年同月比14%増の103万9000台だった。15カ月連続で前年同月を上回った。電気自動車(EV)の1〜10月のシェアは15.2%(前年同期は12.2%)と、ディーゼル車の12.2%(同15.1%)を超えており、通年で初の逆転が確実な情勢だ。 10月のEV販売は30%増の1
中国EV、次のブームはミニバンか 理想や小鵬が新型車
17日に中国広東省広州市で開幕した「広州国際汽車展覧会(広州モーターショー)」。各社が新型車を披露する中、電気自動車(EV)でひときわ目立つカテゴリーがミニバンだ。ガソリン車ではトヨタ自動車やホンダなどが強い分野だが、新興の理想汽車や小鵬汽車(シャオペン)など中国勢が相次ぎ新型EVを投入する。 「高速鉄道に似ている」 「横からみると流線形なのがよくわかりますよね。12月になれば正式な航続距離をお
タイ新車EVシェア、10月は16% BYDけん引で過去最高
タイの電気自動車(EV)販売が急増している。2023年10月のEV販売台数は過去最高に達し、新車販売台数に占める割合も16%まで高まった。ガソリン車を中心に販売低迷が続く一方で、タイ政府が補助金により後押しするEVは堅調だ。中国の比亜迪(BYD)が小型車を投入するなどで低価格EVが広がっており、一般大衆にも手が届く状況になりつつある。 自動車専門メディア「オートライフ・タイランド」は13日、10
日本車の中国挽回策「NEVメーカーと協業も」 KPMG FAS
日本の自動車メーカーが中国で苦戦を強いられている。急速な電動化を背景にブランドと技術力を高めた中国メーカーに押され、ホンダや日産自動車などの新車販売台数は今年に入り、前年同月比で2〜3割のマイナスが続く。日本勢はどう巻き返すのか、KPMG FASディレクターの中沢徹氏に聞いた。 中沢 徹氏(なかざわ・とおる) 外資系経営戦略コンサルティングファームで自動車、IT、エネルギーなどの企業の戦略立案など
ルノー新会社アンペア「EV価格、27〜28年に内燃車並み」
仏自動車大手ルノーは15日、電気自動車(EV)の新会社「アンペア」の事業戦略を発表した。日産自動車と三菱自動車が合計最大8億ユーロ(約1300億円)を出資する。コスト競争力を高め、2031年までに低価格帯を含む7車種のEVを投入。欧州で市場シェア10%を目指す。ルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)の発言から、アンペアの勝算を読み解く。 テクノロジーが非常に変化している。これまでの伝統的な自動車メ
車7社今年度販売計画、期初から2%減 ホンダなど下振れ
自動車大手7社の2024年3月期の世界販売台数の見通しに暗雲が漂っている。23年4〜9月期の決算でホンダ、マツダ、三菱自動車の3社が見通しを引き下げ、7社の合計は期初計画から2%減る。円安の後押しなどで通期業績は全社が上方修正したが、本業の車販売は電気自動車(EV)などへのシフトが進む中国での低迷が如実に表れている。 7社の今期の世界販売台数見通しの合計は前期比9%増の2553万2000台。8月